※ なぜ腰痛になるか?

腰痛は私たち人間が直立歩行を開始してから起こるようになった症状の一つです。それは、背骨は頚部・胸部・腰部・仙骨部に分かれ、胸部は胸骨と肋骨と胸椎で囲まれており、仙骨部は腸骨と仙骨で囲まれた骨盤です。しかし、腰部は腰椎だけで、周りは靭帯や筋肉です。ですから、腰痛が発生しやすい構造になっています。

 

※ 腰痛の原因として

【西洋医学の考え】

・  脊椎疾患由来→椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症など

・  神経疾患由来→坐骨神経痛など

・  内臓疾患由来→尿管結石、胃下垂、すい炎など

・  脈管疾患由来→大腿動脈狭窄症など

・  心因性由来→うつ病など

 

 

【東洋医学の考え】

東洋医学では五臓六腑を用いての治療を行うことがあります。五臓は肝、心、脾、肺、腎。六腑では胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦と分ける事が出来ます。

その中で「腰は腎の府(みやこ)」と言われており、腰痛の元凶は腎にあると考えられています。

 

 

五臓六腑の表裏関係

五臓(陰)

心包

六腑(陽)

小腸

大腸

膀胱

三焦

 

 

※ 腰痛のツボ

腎が悪くなると、腎と表裏関係にある膀胱も悪くなってしまいます。その2つを良くしていくために、今回のお灸実技では、腎の太谿穴(たいけい)膀胱の腎兪穴(じんゆ)、崑崙穴(こんろん)と特効穴の陽関(ようかん)のツボを使います。

“予備穴として、腰兪穴・三陰交穴・陽稜泉穴・三里穴も使用します。”

 

 

 

 

≪足の少陰腎経≫

太谿穴  【部位】  内果とアキレス腱の間のくぼみ

     【取り方】内くるぶしの最も出ているところの後で、後脛骨動脈の拍動を感じるところにとる。

【効果】  腰痛、血行促進作用、心臓疾患による手足の冷え

≪足の太陽膀胱経≫

腎兪穴  【部位】  第2と第3腰椎棘突起間の外側1寸5分

     【取り方】腰の最もくびれている部位(肋骨下線)の高さの背骨から指2本分外側に取る。

     【効果】  腰痛、生殖器疾患、泌尿器疾患、呼吸器疾患

崑崙穴  【部位】  足の外側の後側、アキレス腱の外縁、踵骨の上の陥中

           【取り方】 外くるぶしの後でアキレス腱の外縁、指圧をすると強く痛むところ

     【効果】  腰痛、頭痛、高血圧

≪督脈≫

陽関穴  【部位】  腰部、第4腰椎棘突起の下部

     【取り方】左右の腸骨稜を結ぶ線(ヤコビー線)の中央が第4腰椎棘突起にあたるのでその下部の陥凹部

     【効果】  腰痛、坐骨神経痛、膝痛、片麻痺

 

☆ 肋骨下線:左右肋骨弓の最下点を結ぶ線の中央が第2腰椎棘突起(赤線)

☆ ヤコビー線:左右の腸骨稜を結ぶ線の中央が第4腰椎棘突起(青線)